司法試験を受験するには?
もしあなたが中学卒・高校卒・短大卒なら、一次試験から受験しなければなりません。
もしあなたが大卒であり、また大学に在学中でも所定の単位(後述)を修得しているなら、
二次試験から受験できます。
一次試験の内容は?
一次試験は、二次試験を受けるのに相当な教養と一般的学力を有するかどうかを判定するものです。
試験科目は、短答と論文からなる一般教育科目と、外国語です。
一般教育科目は、人文科学・社会科学・自然科学の三分野から出題されます。
外国語は、英語・フランス語・ドイツ語・ロシア語・中国語から一つ選択します。
配点は、一般教育科目の短答300点、論文300点、外国語200点です。
これを、午前中外国語2時間、午後一般教育科目4時間で解くわけです。
ある程度の体力も必要でしょう。
それでは、もう少し細かく見ていきます。
外国語
英語は和訳2問と英訳2問が出題されます。
内容は時事的な問題が多いです。英訳はかなり難しいと思います。
短答
上記三分野から、4題づつ出題されます。
主な出題科目は次の通りです。
人文科学では現代文、古文(ごくまれに漢文)、日本史、世界史。
社会科学では政治学、経済学、社会学、政治思想史、経済史、著作物関係など。
自然科学では生物、化学、物理、地学。
以上のように出題範囲が幅広いので、しっかりとした準備が必要です
論文
人文科学と社会科学から各1題、自然科学から2題出題されます。
1題につき500字~800字の指定で書かせることが多いです。
自然科学において、生物は頻出です。
他の二つについては、幅広い知識が必要としか言えないです。
総じて、論文については運の要素もかなりあると思われます。
一次試験の免除について
学校教育法に定める大学(短期大学を除く)の卒業者は一次試験が免除されます。
また、上記大学の在学者または中退者でも、
以下の要件を満たせば免除されます。
・学士の学位を得るのに必要な単位修得要件が,
一般教育科目,外国語科目,保健体育科目及び専門科目に分類され,
かつ,それぞれの所要単位数が明示されている大学については,
当該大学の一般教育科目及び外国語科目の所要単位数(32単位以上)を修得している者。
・上記単位修得要件のない大学については,2年以上在学し,
原則として,外国語科目4単位以上16単位以内
及び法学以外の分野の科目(保健体育科目を除く。)16単位以上の
合計32単位以上の単位を修得した者。
ただし,必要単位のうち8単位までは,
司法試験第二次試験科目以外の法学科目をもって充当可。
結局、中卒・高卒・短大卒の人は一次試験から受けなければならない、
ということになります。
ただ、一次試験は一度合格すれば免除要件に該当し、
終身的に二次試験受験資格が与えられます。
また、一次試験に合格すると、公認会計士試験第二次試験・弁理士試験本試験
不動産鑑定士試験第二次試験・社会保険労務士試験の受験資格も与えられます。