序奏部 Fortuna Imperatrix Mundi (フォルトゥナ、世界の王妃よ)
1.O Fortuna (おお、フォルトゥナ)
2.Fortuna Plango vulnera (フォルトゥナのつれなきに)
序奏部にあたる 「おお、フォルトゥナ」 は一番最後の25曲目にコーダとして回帰されていますが
そこには自然の息吹も、人生の喜びも、すべてが ≪フォルトゥナ(運命)の輪≫ の内に収められる
という運命の偉大さを歌おうとする意図が生かされています。
初演のセンセーショナルな成功の直後、自作の出版担当者に 「これまで書いたもの、
それに不運にも君が出版してしまったすべての作品を破棄してもらいたい」 と、オルフに
語らせたほどのこの作品、神々しいまでの大合唱の迫力をぜひ生で味わいたいものです。
※ カルミナ・ブラーナについて、「片翼の天使・セフィロス」 のページにも書いてあります。
よろしければ、こちら もあわせて ごらんください。
1. O Fortuna
O Fortuna Sors immanis Sors salutis |
2.Fortune plango vulnera Fortune plango vulnera stillantibus ocellis quod sua michi munera subtrahit rebellis. Verum est, quod legitur, fronte capillata, sed plerumque sequitur Occasio calvata.In Fortune solio sederam elatus, prosperitatis vario flore coronatus; quicquid enim florui felix et beatus, nunc a summo corrui gloria privatus.Fortune rota volvitur: descendo minoratus; alter in altum tollitur; nimis exaltatus rex sedet in vertice caveat ruinam! nam sub axe legimus Hecubam reginam. |
おお、フォルトゥナ(運命)よ
おお、フォルトゥナ(運命)よ 恐ろしく すこやかなるものも |
フォルトゥナのつれなきに
我は運命の傷に泣き悲しむ。 我もかつて誇らかに フォルトゥナの車はさらに廻り ※2 ヘクバ |
※1 時が来れば髪を失うというのは、時の流れの無情さを示すものと思われますが、別の訳では
運命の女神がみせるのは禿げた後ろ頭とされており、それだと女神が前を向いているうちに
前髪(チャンス)をつかめという意になるようです。