その1……専門学校や大学の受験資格が得られる。
大学や専門学校の受験資格は、「高校卒業叉は高校卒業と同程度の学力を有する者」と規定されています。高等学校卒業程度認定試験 (高卒認定) に合格する事でこの資格を得た事になり、専門学校や大学が受験可能になります。
高等学校を卒業するのには3~4年かかりますが、高卒程度認定の場合は最短4ヶ月、受験料8000円で合格することも可能ですので、大学受験資格を得るには費用・時間が最も少なくて済む方法です。
その2……就職やアルバイトで、高卒と同じ扱いを受ける。
大検の時代でも受験者の10%位は就職のためでした。
大検は大学受験資格で就職の資格ではなかったために中卒扱いにされ門前払いされることもありました。大検から高卒認定への変更は、高卒認定の合格者が各種職業資格や採用試験の受験資格、採用後の処遇において高等学校卒業者と同様に扱われるようになることを目的の一つとしています。
このため、高卒認定の受験案内の1ページには高等学校卒業者と同等以上の学力がある者として認定され、就職、資格試験等に活用することが出来ます。と書いてあり、高卒認定合格を就職の資格として使えるようになりました。
公務員は高卒と同じ扱いになると思われますが、民間企業の場合は、高卒認定は始まったばかりで、まだ世間に浸透していませんし、高卒認定合格を高卒と同じに扱わせる何らかの強制力がある訳でありませんので、高校卒業程度認定合格が高卒と同じに扱われるようになるには時間がかかるかもしれません。
その3……高等学校の修得単位として使う。
通信制・定時制高校では、高卒認定試験で合格した科目を高校の卒業単位と認定する学校があります。全日制高校でも校長の判断で、高校の卒業単位として認定出来る事になっています。このような学校では、不足単位を高卒認定試験で補う事が出来ます。
ただし、高卒認定試験の受験科目に限りますので、家庭科とか音楽ではこの制度を利用できません。